OSI参照モデルって??

OSI参照モデルって??

OSI参照モデルって??

皆さんこんにちは!
ソフィー株式会社の営業部です!
今回はOSI参照モデルについてお話致します!

OSI参照モデルは、コンピュータネットワークに求められる機能(通信機能)を7階層の構造に分割し定義したものです。
異種間のデータ通信を実現するため、ネットワーク構造の基本的な設計方針が決められている必要があります。1982年頃にメーカーごとに異なるネットワークアーキテクチャを統一する為、このOSIと呼ばれるネットワーク標準規格の策定されました。

OSI参照モデルの各階層の説明

OSI参照モデルは各層に応じてカバーしている領域に分けられます。
「ハードウェア」の第1層は機器同士を繋ぐケーブル、「ネットワーク」の2~4層はシステムが構成される際の回線に関する内容、「ソフトウェア」の5~7層はサーバで動作しているアプリケーションやPC・スマートフォンで動作しているソフトやアプリに関連する領域になります。

第1層(物理層)
信号・バイナリ転送
物理層はハードウェアのコネクタ形状やピン数などの物理的な接続を定めるものです。バイナリ転送とは特定の文字コードの範囲に収まらない任意のビット列を含むバイナリデータを保存したファイルを転送することで、機器間の電気信号などを用いてビット単位でデジタル信号の送受信を行う通信方式です。一方でハードウェア同士接続をするケーブルや配線ではこの信号をもとに機器同士を電気信号などで通信をしている接続線のことです。これらの一連の流れにより、ハードウェア同士を物理的に通信を行う方法が物理層の通信です。

第2層(データリンク層)
直接接続された機器同士の通信
隣接する機器のことを隣接するノードと言います。データリンク層は通信回線のことを示し正確に通信をする規則が定められています。
MACアドレスで機器を識別しイーサネットで接続すると、隣接したノード間で通信中のデータが壊れていないかのチェックをしながら確実な通信が行えます。

第3層(ネットワーク層)
任意の機器同士の通信
複数のネットワークを繋いで相互にパケットをやり取りする機能をインターネットワーキングと言います。ネットワーク層で利用されるプロトコルの代表的なものはIPです。IPアドレスというものを接続するコンピュータ機器に付与し機器同士を通信することで用いられます。これにより直接繋がっていないネットワーク間でパケットをルーティングする機能で提供し、この働きによりコンピュータ機器が直接繋がっているかどうかを問わず任意のコンピュータとの通信が可能になります。

第4層(トランスポート層)
通信の品質をコントロール
トランスポート層は高信頼性やリアルタイム性など目的に応じた通信品質を担保します。代表的なプロトコルはTCP/UDPです。
TCPは機器間の接続を作り通信が終わる時に接続を切り、確実な信号を送信するためのプロトコルです。特にパケット通信の際に不具合が見つかった際に再送を行い重複するデータを削除したり、パケットの順序を入れ替えるなどを行います。
つまり、リアルタイムの通信には不適切ですが、Webサーバへのアクセスなどデータが抜け落ちてしまう時は信頼性の高いTCPを利用します。

第5層(セッション層)
ホスト間の通信
セッションとは、通信の開始から終了までを管理する1つの単位のことです。
ホストとは、サーバやパソコンなどの端末を意味します。つまり、セッション層では通信の確立、維持、終了するまでの手順を規定しています。代表的なプロトコルはTLSです。TLSはSSLの次世代に定義された安全に通信をする為のセキュリティプロトコルです。SSL3.0にアップデートしてからは通信の仕方はほとんど変わりませんのでSSL/TLSと表記されることもあります。SSLサーバ証明書は「運営者の実在性を確認」し、ブラウザとウェブサーバ間で「通信データの暗号化」を行うための電子証明書で認証局から発行されます。これにより通信中の「なりすまし」「盗聴」「改ざん」などのリスクを回避する事ができます。

第6層(プレゼンテーション層)
データ表現と暗号化
プレゼンテーション層で代表的なプロトコルはSMTPやFTPです。SMTPは電子メールを伝送する際に利用されるプロトコルでFTPはサーバにファイル転送を行う際に利用されるプロトコルです。どちらもファイルを転送する役割がありますが、送ったファイルがサーバで動作しているアプリの形状に沿ったフォーマットでなければ思った通りに表示されません。不具合の例として「文字化け」があります。適切な文字コードや改行コードでHTMLファイルを作成しファイル転送を行うことで上層のアプリケーション層にデータを渡すことが出来ます。

第7層(アプリケーション層)
ソフトウェアの通信規則
アプリケーション層はユーザが操作するソフトウェアが提供する具体的な機能についての仕様や通信手順・データ形式などを定めています。WEBブラウザを利用してWebページを閲覧する時はHTTPで、同時に暗号化通信を行う際はHTTPS、メール送信の際はSMTP、メール受信の際はPOP、ドメイン名からIPアドレスに変換する時はDNSですがドメイン名を入れるとIPアドレスの名前解決によりWebページが表示されるのもDNSの役割です。多数あるこれらはユーザーの用途に合わせてアプリケーションを利用し、そこで利用されるプロトコルはアプリケーションによって様々なものがあり、すべて異なります。その他のソフトウェアはアプリケーションを通じてコンピュータ機器に接続をする際は異なるプロトコルが無数にあるため、利用するソフトウェアやアプリケーションに応じてハードウェアの通信機能でプロトコルの制御を行い通信を確立しています。

~まとめ~

OSI参照モデルは主に個々のネットワーク機能の説明及び理解に使用されるもので、概念モデルになります。それに伴いTCP/IPモデルはインターネットが生み出した標準プロトコルに基づいているため、ネットワーク障害が発生した際に最初に特定の問題を解決するように設計されています。つまり、ネットワーク機能の障害が起こった際に先ずはどこの層で不具合があるのかを調べ、不具合を発見してから障害対応を行います。不具合がわからず手探りで障害対応を行うと更に不具合が発生する可能性がありますので、ネットワーク関連でお困りがございましたら当社へご相談下さい。